食育という言葉が最近聞かれますが
食育という言葉が最近よく聞かれるようになってきました。飽食の時代の訪れと共に食に対する認識が希薄になってきたことへの反省でしょうか。農産物の生産者と消費者との間に入る流通の部分が今は大きな比重を占めています。魚は刺身のまま泳いでいると思っている子供が本当にいるというのは笑えない話です。農作業の体験学習から始まって、地産地消の動きまで食の全般を教えていこうという動きです。
食育基本法が、平成16年の第159国会に提出され、平成17年6月10日に成立しました。四章三十三条から成り、豊かな人間性をはぐくむための食育を推進することが緊要な課題として明記され国、地方、民間を挙げて推進していこうという内容になっています。
具体的な動きを述べてゆきます
生活習慣病
食に起因する最近クローズアップされてきた病気に「生活習慣病」が挙げられます。かつて、「成人病」と呼ばれていた病気です。「生活習慣病」の代表である高血圧、肥満、高脂血症、糖尿病は食に起因する病気で、正しい生活習慣「食事・運動・休養」を身につける事、つまりバランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけることにより、かなり予防できます。予防医学といわれるゆえんです。
生活習慣病を引き起しやすくなっている状態のことをメタボリックシンドローム(Metabolic Syndrome)といいます。最近の研究により肥満、特に内臓脂肪蓄積による肥満が生活習慣病と大きく関わることがわかってきました。内臓脂肪型肥満は、皮下脂肪型肥満より高血圧症・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病を引き起こしやすいのです。
学校における食育
小学校等の給食などにおいてもさまざまな取り組みが始まっています。
朝食を取らずに登校してくる生徒が多いことに注目したある学校では「朝の給食」を出すことを実験的にスタートさせているところもあります。
またある学校ではコンビニ弁当を多食していた子どもたちが校内で問題を起こすことが多いことに注目し、
給食のパン食を発芽玄米混じりの米食に切り替え、ボリュームを多く、栄養のバランスを考え、おいしく食べられるものとした。コメも地元、野菜も卵も果物も地元の産物を活用し評判はそうとうよいものらしい。問題児も徐々に少なくなっていったということです。
実際の農家に入り体験学習を通じて食料のできるまでの苦労を教えている学校もあります。田植えを行い、水稲の生育過程や水田の生物を観察し、刈り取り、脱穀体験までしているようです。お米農家がどれだけの手を掛けてと話して聞かせる家もほとんどなくなっている現代では貴重な経験になっているのではないでしょうか。
酪農家に体験学習に行った学校もあります。乳牛への牧草をやったり、乳絞りをしたり。体験した後の子供たちは、家でも毎日牛乳を感謝して飲むようになったとか食べ物を残さないようになったとか好き嫌いが少なくなったとか実体験は何ものにも代えがたい経験となって生きているようです。
食に関する資格
食への関心の高まりを受けて食に関するスペシャリストの需要も増えてきています
国家資格 管理栄養士とは、厚生労働大臣の免許を受けている国家資格であり、栄養士の中でも栄養
学や健康管理に関してより高度な知識と技術を要し、学校や病院などの給食施設において
栄養士・調理師への栄養指導や、傷病者に対する療養のために必要な栄養の指導を行な
います。
調理師とは、食品の栄養、衛生、食中毒、適切な調理法など、関連分野の幅広い知識と理
解を持つ調理のスペシャリストです。
民間資格 フードコーディネーター 「食」に関する幅広い分野で活躍する演出家。
雑誌の料理ページやテレビ番組、CMなどの食の場面の撮影現場で、調理から器選び、盛り
つけ、テーブルコーディネートまでを担当。
食育インストラクター 学校や病院、福祉施設、保育園、保健所、地方自治体、食品関連会
社など、食育インストラクターの活躍の場は幅広くさまざまです。
食生活アドバイザー 受験の制限はありません。 食生活に興味のある方ならどなたでも受
験できます。